Drop's 凄い

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最近気に入ってるDrop'sという女性5人組バンドがいる。

何度かライブも観ているが、札幌出身でまだ札幌在住。ライブの時に上京してきてるそうだ。

音はミッシェルガンエレファントといった王道ジャパニーズブルースロックを引き継いだ感じ。そして昭和のにおいが凄くする。メンバー全員平成生まれなんだが…。カルメンマキのほうがぴったりくるかな?とにかくかっこいいロックンロール。

以前イベントでボーカルの中野ミホがキャロルキングをカバーしていたが、本当に生き写しというか、生まれ変わりみたいにそこにキャロルキングやジャニスジャプリンが降りてきたんじゃないかっていうくらい神がかっていた。福原美穂とデュエットしていたが、そちらも上手いんだけど、魂が入っていないというか…。とにかくこれが天から与えらたものなんだと思わせた。

もちろんDrop'sのオリジナル曲も凄い。彼女たちの感情が見えてくる。感情まで見えてくる歌は最近のバンドではなかなかいない。

ライブはまだ青臭さがあるが最近は貫禄がついてきたように思う。そのうちこの青臭さも無くなってしまうだろう。成長が楽しみであるが、まだDrop's未体験の人は青臭さいうちに観ておいたほうが良い。観ないと間違いなく後悔する。

 

#Drop's #中野ミホ #ロック

 

あがた森魚 噫無情

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あがた森魚の作品を初めてちゃんと聴いた。

アルバム「噫無情 レミゼラブル」。

もっと古臭いフォークかと思ってたら全然違った。煌びやかな昭和のポップスが繰り広げられていた。センスが良く音の細部にまでこだわりがあり、古臭さは一切感じない。

何となくやるせない、優しく、決して張り上げないあがたさんの声も素敵だ。

最近の歌い手さんも、もっとこうやって力まず歌えば良いんじゃないかと思う。そうすれば本来のその人の優しい姿が浮かび上がる気がする。

声を張り上げて歌うのは自分の何かを隠すためなのか?自分の主張を力づくでおしつけたいのか?とさえ思えてくる。

 

いびつな世界に飽き飽きして、柔らかい気持ちになりたい方におすすめします。

 

渋谷パルコ

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渋谷パルコが建て替えのため壊される。

また一つお気に入りの店が無くなる。

とは言え、パルコで服を買ったことはほとんどない。

行くのは地下のブックセンターとデルフォニックス、パルコ劇場だ。パート3の映画館も何度か行った。

だから渋谷パルコは僕にとっては文化の発信基地みたいなイメージ。渋谷自体にそんなに行かないが、何となくふらっと立ち寄れる場所だった。

日本は何でこうもすぐに壊してしまうのかが理解出来ない。店の建て替えられると、だいたいでかくて金を落とさせることしか考えてない、文化を何も感じさせないものが出来上がる。

リニューアルの構想図を見た。

ヒカリエと表参道の東急プラザを足して2で割ったような感じだった。

これだけ見ると凄く不安なんだけど、中身はしっかりして下さいね。渋谷パルコはそれだけの責任を背負ってます。

ヨーロッパは景観を守ろうとするから、壊さずリノベーションを繰り返す傾向がある。

なぜ日本はそれが出来ないのか?

金のことしか考えてないからだろうな…。

企業は文化的なことをもっと考えて欲しい。

売り上げが厳しくて文化的なことにお金がまわらなくなってるのは分かるけど、文化にもきちんと貢献して欲しい。

 

 

シャロン・ヴァン・エッテン

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ニューヨークを中心に活動している女性シンガーソングライター。

このアーティストもタワレコで試聴して一目惚れ(?)して購入する。

シャロンの歌は当然上手いのだが、声自体に何か特別なものがある感じではなく、独特の浮遊感のある世界を作り出して、周りの空気を一変させる魅力がある。その魅力にいつの間にか引きずり込まれていく。何となくレディオヘッドのトムヨークに通じるものがある。そして都会的な洗練された上品な雰囲気も漂う。

3rdアルバム「Tramp」は特におすすめだ。良いアルバムは当然通しで聴くのが一番良い。

この暑い夏の夜に、心身をクールダウンさせながらシャロンの音楽を聴くと、時間がゆっくり進む気がする。

 

 

 

アベフトシと松田直樹

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僕が大好きだったミュージシャンとサッカー選手は、2人とも暑い夏の日に、急にあの世に旅立った。

あまりにも唐突すぎて、ショックが大きかったから、その日のことは記憶から離れない。

アベフトシが亡くなって7年、松田直樹が亡くなって5年経つが、まだ悔やんでいる自分がいる。

今年、The Birthdayアベフトシの命日にフジロックでライブだった。

何か追悼の意が込められたライブになるのではないかと勝手に思っていた。

しかしライブが始まった途端、全くそんな考えは吹っ飛んでラストまでロックンロールなライブが突き進んだ。

フジロックが終わる頃に、あの日が命日だったことを思い出した。

ちょっと7年もかかったが、そろそろ自分が悔やむのはやめにして、前に進まなければと思った。

 

そろそろ2人のためにも、悲しむのはやめにしたい。

素晴らしい音楽。音楽の素晴らしさ。

音楽とは総合アートであると思う。

ピカソの絵に何十億円も払う人もいれば、1円の価値も見出せない人がいるのと同じで、音楽も人それぞれに価値観を持つし、全く価値を見出せない人も当然いると思う。

僕も良い音楽に出会えばCDを買うしライブにも行く(さすがに何百万は出せないが…)。

その良いか悪いか(買う買わない、行く行かない)の基準が自分の中にある。

そしてその境界線はその時々の体調や身の周りに起こる出来事により変わり続ける。

しかし筋の通った一本線はブレることなく確実にあるのだ。

ではその白黒の基準が何であるのか、自分なりに考えてみた。

・音に信念があり、ブレていない。

・他の音楽とは違う何か輝くものがある。

・そのアーティストそのものが音から感じ取れる。

・純粋さ。

ざっとこのような感じだろうか。

例えばCDショップで試聴する時、だいたい1枚のアルバムで1〜3曲くらい聴いてみるが、いま挙げたことを無意識に感じ取ろうとしていると思う。

 

また、ジャケットも作用する。

大型の店舗だと試聴を出来る枚数もかなりのものになる。大変ありがたい話なのだが。

一台の試聴機で5〜8枚くらいアルバムを聴けると、リコメンドしていたりキャプションコメントが気になる2枚以外は、だいたい自分がセンスが良いと感じるジャケットのものを無意識に聴いている感じがする。逆にジャケットがピンとこないものだと、いくら店がプッシュしていても、何となく敬遠している。

昔はジャケットと音は別物だと考えていたが、アルバムの顔としてジャケット次第で音に対する印象に多少なりとも影響があると考えると、今更ながらジャケットの大切さを実感するし、またその逆も然りだ。

良い音楽に巡り合うと、 感動したり熱くなったりするか、日々新しい音との出会いを大切にしている。

こう書くと脅迫的に出会おうと見えるかもしれないが、これは自分にとって自然なことだ。

 それくらい、素晴らしい音楽に出会うことは、素晴らしい体験なのである。 

The Avalanches

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今年のフジロックはここ数年のなかではラインナップも充実し、3日間楽しめた一方で、フジならではの意外性というか、衝撃的な新しい出会いがなかった。

気になるアーティストが居れば積極的に観に行ったが、もちろん全てのステージを観ることは不可能なわけで、観てないなかに衝撃的な出会いがあったかもしれない。

個人的に期待していたアーティストのなかに、オーストラリア出身のアヴァランチーズがあった。事前にチェックを入れていたが、直前の出演キャンセルでその出会いもあっけなくお預けになった。

ライブを観れなかったモヤモヤを引きずりながら、フジが終わった後に彼らの16年ぶりとなる新作をタワレコで買った。帰宅して聴いたが、観れなかったことへの悔しさがさらに増した期待以上の作品だった。このハッピーなサウンドの素晴らしさは、きっとフジでは倍増されてマジックアワーを作り出したに違いないと直感したのだ。それがフジならではのマジックであり、衝撃的な出会いとなる。

 この想いは来年に持ち越しになれば良いかなと思うしかない。きっと来年に来てくれると信じて。

 

ちなみに今年、フジロックマジックが働いて、一番輝いたのはフジ初登場のコレクターズだ。

何度かライブを観ているが、確実にフジがこれまで観たなかで一番良かった。一音目から「これは良いライブになるぞ」とビビっときた。

こんなビビっとくる出会いがあるから、フジに行くことがやめられないのだ。

 

#アヴァランチーズ #コレクターズ